全ての荷物を預けて、渡された鈴つき輪袈裟(?)を首から掛ける。お遍路の経験から、木の杖も借りて準備万端。
9:55、入り口で合掌。そしていざ、入山!
肌寒い森の中を、ひたひたと登る。
(体力不足のせいで)登っては休み登っては休み、の連続。汗びっしょりになり、すぐに上着を2枚脱ぐ。
と、大層なことを書いているが、全然急勾配でもなく、普通の山道。健常者ならスイスイ登って頂上までたどり着けるはず。
普段ならこんな山の中でも何も感じないが、さすがになんとなく怖さを感じてしまったりする。怖さって言うか、畏怖? たまに自然の中で感じるあれは……そうか、あれが「神」か! となんとなく今なっとく。
道の両側は常に森で遮られており、自分がどこら辺にいるのか、全くわからない。
どこに「向かわされている」のかもわからないという錯覚状態に。遊園地の乗り物系アトラクションに強制参加といったかたち。
とはいえ、途中、何人か下山してくる人たちと遭遇。人に会うとやはり少しホッとする。いわゆる恋が芽生えるという奴だろう。
因みに高齢の方でさえ、杖を持ってる人は一人もいなかったよ!!
そんなんこんなんしているうち、ようやく空が展け始めてきた。