頂上に近付くにつれ、道が広がり、ススキのような草が増えてきて、空の面積も増えていく。
(記憶が不鮮明なため、全編すべからくイメージ映像です)
頂上は広場のようになっていたが、眺望は相変わらず悪い。というか、木に遮られて全く見えない。そこに社があった。
森の中で感じたような畏怖はそれには感じなかったが、お賽銭をあげて拝む。
そして、そばの岩に腰掛けて、空をおがむ。
なるほどねぇ、「上には空しかない」ねぇ……。
別に三輪山じゃなくたって、どこに居たってそれはそうなんだけど、ここには見るもんは空しかねぇんだな……。
なんとなく三島由紀夫の気持ちがわかった気がした27歳秋。
見上げたまま、汗を引かせる心地よい風に浸っていると。
チリンチリンと鈴の音がし、社の裏から、突如としておばちゃんが現出!!
マジびっくりしたが、おばちゃんから裏手の方にもまだ何かあることを教えてもらい、早速向かう。
裏手の方へしばらく行くと、ごろごろと巨石が転がっている地帯へ。これもご神体らしく、しめ縄とかがしてあったように思う。
ひとしきり拝み、下山。