ちょっと前後するが、垂仁天皇の宮があったところらしいところを通過。
だが、もはや知るものは畑のみ……。
そして行く道には、桜井市がはめこんだ石版が……!
弥生っぽい女性が俺を苛む。
「なぜ山の辺をすてたの!」
手に持った枝で今にも俺に殴りかかってきそうだ。
<大和・山の辺探訪物語>
汚れを知らないその無邪気なフレーズが、今は懐かしい。
「俺は一つ処には留まれねぇ男なのさ……宿場宿場でその場限りの古墳との契りを交わして……な」
しかし俺はこの街に帰ってきた。
でも弥生、お前のためじゃねぇんだ!
別の古墳のためよ。
……すまねぇな。
えぇ、もはや旅も終盤、わたしの頭もおかしくなりはじめているのです。
このテンションで最後まで参りましょう。