事件性の予感大……!
俺の本職、私立探偵の血がさわぎだした。
その俺のプレッシャーを感じたのか、おっさんが行動を開始。
密かに後をつけだす俺。
いかん! 黒塚古墳をまだカメラに収めていなかった!
真っ暗だからISO1600にして、えーとシャッター速度がかなり遅いから固定できる場所探して…………、
◆古墳カウンタ[ΩΩΩЖЖЖ]
うーん、まぁいいか。古墳資料館ももう閉まってるし。
などとやっていたら、おっさんはいなくなっていた!!
仕方がないので、真っ暗な町の雰囲気を愉しみつつ、縦横無尽に練り歩いて柳本駅へ到着。
ここで列車に乗れば、俺はもう二度とこの町には戻ってこれねえ……! そんな錯覚さえ覚える故郷感。たびだちの刻……!!
古墳よ……おまえたちのお陰で俺は……と両手を天空に広げて恥ずかしい格好をしていたら、さきほどのおっさん発見!!
どうやら俺と同じ電車を待っているらしいぞ……。
チャンス!!
俺はおっさんにそろりそろりと歩み寄った……。