さきほど『新撰組!』最終回を見終えました。
胸がいっぱいとはこのことを言うのでございましょう。
オープニングで、彼方へただただ駆けていく後ろ姿の隊士たちを見ただけで涙が浮かんできました。仁王門を抜け、太陽を背にして立つ彼らを見た時、号泣。久しぶりに気持ちいいむせび泣きをさせて頂きました。
歌曲もそうなのですが、歴史を積み重ねた後に見る・聴くこの奥ぶかさは一体なんなのでしょうか。
それは、「物語は人が作る」ということをこれ以上ないほど実践したドラマであったからなのだと思うのです。
登場人物たちの姿・挙動・台詞を思い浮かべてみてください。端役の人でさえ全てがありありと浮かび上がってくるのは、俳優のお陰だけではないはずです。
どんな人間にも、存在することへの愛が感じられるはずです。
脚本始め演出、俳優、音楽……全ての人が「人」を作ることに一心になり、元々一つであったかのようにかっちりとはまった。
その果てに、物語が在ったのだと思うのです。
こんなにも、活きた人が楔となって胸に打ち込まれている。
こうした物語は、こうも心に残るものか。
ものづくりの心髄を見た、清々しい思いでございました。
放送が終わった頃に今更なのですが、近年稀に見る名ドラマだったので、しばらく思い出でも綴っていこうかなどと思っています。
年内一杯は余韻に浸らせて頂きましょう。