あんまり大きな思い出はないのですが、斉藤は要所要所キーマンになっていたというか、「いい仕事」しまくっていた印象があります。
序盤ではなに考えているんだかわからなくて、近藤じゃなくて他の人でもへこへこしてしまうんじゃないかと心配になったものでしたが、私の心の中では次第に揺るぎない人物になりました。
斉藤一は、なんだかかわいいんですよね。現実の人間関係の上でも、私が最も好む人物像の一つであると思います。とにかく好きです。
「かわいい」というのは、ともかくもオダギリジョーの演技によるところが大きいわけです。あの感情を出さないようでいて、なんとも言えない魅力を発する表情。あれは並の役者では出せないのではないでしょうか。
私はそれまで彼のダークな役しか観たことがなかったので、誤解していました。
あそこまで一人の人間になりきれるというのは凄い。尊敬に価します。
龍馬に以蔵と比べられていましたが、斉藤としてはどうだったのでしょうか。私はこの作品での斉藤の描かれ方は、「いわゆる以蔵」とは異なると思います。殺人者として生きつつも、そのことに抗おうとしていた、そんな風に思えます。だから沖田を気に掛けたんでしょうね。
そして沖田が言った「斉藤さんのようになりたい」。我がことのように嬉しかったですよ。
「いつごろ死ぬんだ」
そういう言葉が普通に言える、羨ましい関係でした。
そんな朴訥な斉藤が、永倉と原田が去っていった後消沈する近藤たちの前で、「局長! 俺が居る限り新選組は終わらない!」でしょう。
あの斉藤が、あの斉藤が!!
感極まりましたよ私は。
またあのときの声が良かった。からまった様な、それでいて透き通る様な声が。本当にオダギリジョーがいい。オダギリジョーでよかった。
あとで指摘されて照れるところもかわいいですよね。
そしてラスト。「近藤勇の首もらい受ける」
なんだか、「始まり」みたいじゃないですか。近藤はまだ死んでいないのに首を奪いに京都へ向かっている。それがまた一途さを表現しているようでもあり、胸がすうっと透きました。
うわ、なんか今回の思い出は誤解されそうな記述がちらほらと。
多分、私はこの人に一番感情移入していたんだろうなあ……。
この分量からして、山南さんより一ちゃんの方が好きらしいですね。。
斉藤一&オダギリジョー,ヨカッタですよね。
朴訥な仕事人,けどカッコイイ。
番組後の新撰組のその後で,警察官やってる斉藤の写真見たら,何か感慨深いものがありました。