そうこうしているうちに、遠くの高台に岡宮天皇陵が見えてきた。小山の斜面にあるので、あまり古墳っぽく見えない。
登ってぱしゃり。
◆古墳カウンタ[ЖЖЖЖЖЖЖЖЖЖ]
記念すべき10個目の古墳。でも当時は気付いていない。
付近には、奈良に来て初めて見るドングリが散乱しており、なんだか子供の頃を思い出す。
ここからは遠くの山や通ってきた道も見渡せ、心地よい。
すぐ脇に入り口っぽい道があったが、とてもコワ興味深く、しばらく見入ってしまう。
―妄想中―
―妄想中―
ちょっとした伝奇小説、というか大層な伝奇小説だこりゃ!
つい柵を乗り越えてしまいそうな魔力が……。
魔力に打ち克ち、隣の素戔嗚尊神社へ。
途中まで裏手の方を見ることもできて、新鮮。
しかしことごとく人がいない。通行人すらまず会わない。だがそれがいい。
旅人が村人に襲われる伝奇小説が大好きな俺。
ちょっとかわいい。
ここら辺から山の上の方の村落っぽくなってきて、つげ義春のマンガにでてきそうな入り組んだ道筋が(それほどでもないと思う)。
目指す束明神古墳の入り口がどこやらわからず、全然関係ない獣道(?)を途中まで進んでしまった。
無事円浄寺の右手から上る石段を見つけ、登墳。