『キング・コング』
半年振りに映画サークルに参加して観て来ました。
最初の30分が結構きつくて数分寝てしまいましたが、島民が登場する辺りから最後まで飽きることなく観られました。実に3時間。
クリスマスも近いので、なんか無闇に楽しい映画が観たくてこの作品を選んだのですが、予想外に悲しくて微妙に失敗。でも内容は◎ですよ。
それにしてもアクションシーンが圧巻です。
CMでは主にティラノサウルスと対峙するシーンが流れていると思いますが、実はあれがもっと凄い! やたら長い! 他のアクションでも、20分程度はアクションし続ける感じです。
そろそろアクションでお腹いっぱい……というところでキングコングが眠らされますが、ここからガラリと終局の香りがしてきます。涙の準備しとけよオマエら!! って感じ。
また、ジャック・ブラックの頭の狂った感じが絶妙で、猿の運命を物語るわけですよ。
あの小さな船でどうやって運んだんだという話はさておき、この後の小一時間は胸がしめつけられるシーンの連続で、非常に満足しました。
なんだかそこここで、「コングと美女の恋」というフレーズを耳目にしましたが、私はこの映画ではそれは感じませんでした。
愛し合う二人を引き裂く大きな力(それこそ世界中が引き裂こうとするわけで)、というのは確かに心を動かす大きななにかではあるけれど、この作品はそれよりもっと深いものを表現していると思う。
動物が心を開いてくれるということはものすごいことだと思うんですよ。
「人間」という種の、「愛」というかたちより、もっと普遍的で、プリミティブで、純粋な思い。
社会や、自然や、大きな愛について考えてしまう。
『ロミオとジュリエット』の枠を飛び出した、素晴らしい作品だと思います。
描写がしつこいけどな!
『ロード・オブ・ザ・リング』に作りがとっても似ているので、あちらが好きな人は多分合うでしょう。
映画を観た日にTV欄を見ていたら『クイーン・コング』の文字が。しかも吹き替え広川太一郎というブッ飛ばしたケッサク。TV東京に拍手。