›1 10, 2010

『ベルウィック・サーガ』プレイ日記0 本作の特徴

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 過去、日記で『ベルウィック・サーガ』の素晴らしさをちらほら紹介してきましたが、本腰を入れてこの作品を紹介したくなったッ!!
 というわけで、紹介を兼ねプレイ日記をさらしていくことにする。

 まず基本的なところだが、本作はシミュレーションRPG、『ファイアーエムブレム』等と同じ系統に属する。
 色々な職業のキャラを戦術マップ上で好きなように動かして敵にぶつけ、そのマップでの任務をこなせばクリア、というゲームだ。
 キャラにはLVがあり、LVがあがるごとに成長していく。プレイヤーは段々と強くなっていくキャラたちの活躍に一喜一憂し、底なし沼のように(?)感情移入させられていく、という寸法だ。

 かくいう私も『ファイアーエムブレム』(FE)一作目にどっぷりと浸かり、その後何作かシリーズをプレイしてきた。
 しかし流石に一作目から完成されたシステム。作品を重ねても変わることのないゲーム性は私を飽きさせてしまった。ゲームには変化が重要。
 FEに似たゲームばかりになったシミュレーションRPG業界に一石を投じるゲームが現れた。

 それが『ベルウィック・サーガ』だ!!!

 本作の特徴は大きくは以下のようになる。

  1. 「同時ターン性」を発明
     はっきりいってエポックメイキングすぎる。なんという戦術の奥深さをゲームシステムで表現してくれちゃったもんさアンタ! 特許とっていいからホント。
     通常、味方のキャラを全て動かすと相手のターン、相手が全て動かすと味方のターンという流れだが、本作では敵と味方が基本的に交互に行動していく。数の暴力と各個撃破で楽勝よってなことはできないようになっているため、よ〜〜く頭を使ってキャラを動かしていかないとあっというまに敗色濃厚となる。

  2. 懐のでかいストーリー
     ノベルゲーとか以外でゲームのストーリーを云々することのない俺が言うくらいだから相当。
     なんかとにかくいっぱいの国が連合組んで戦ってんだなあ、というのは壮大ではあるんだろうが、俺が最も心打たれるのは仲間のキャラの背負う因縁であったり、名もなき村人の妻への想い。
     そういう一個一個の人間が非常によく描けていて本当に感心する。
     戦争という日常の中での様々な人間の思惑、色々なベクトルがあり、それが物語に深みを出している。

  3. 命中率がリアルすぎる
     攻撃をするときの命中率が100%ということはまずない。普通は80%ぐらい。
     FEに慣れた人はこれだけでこのゲームをクソゲー扱いしてしまうが、数面をこなすと、とてもやり応えのあるゲームバランスであると気づく。
     また、攻撃を外すということはそのキャラの性格付けでもある。「シロック! また外しやがった!!」思わず怒鳴ってしまう(笑)。それだけ感情移入できるということでもある。

  4. 技能(熟練度)を採用
     技能=命中率なのだが、技能を上げるためにはきちんと攻撃や防御の回数をこなさないといけない。Lv1のキャラに止めを刺させまくって経験値を稼ぎ強くする、ということはできない。
     それだけに、命中率が上がってくると前述の「命中率がリアル」と相まって、本当に強くなった実感が味わえる。

  5. 武器が有限
     武器屋への入荷数が決まっているため、強い武器を無駄遣いするとここぞというときに決め手に欠けてしまう。そこそこの敵にはそこそこの武器で。
     また、武器は耐久度の半分くらい使用すると、いつ壊れるかわからない状態となる。
     ぶきはたいせつにね(ぶきこ)
     のココロがやしなわれる。

 上に挙げた特徴というのは、とにかく「シミュレーションRPGを面白くするためにはどうしたらいいんだろうね?」ということを製作者が突き詰めに突き詰めて完成したものだということが本当に身に染みて分かるものだ。
 遊んでみればそれはわかる。

 しかし、その複雑さ、絶妙なゲームバランスが逆にとっつきにくさを非常に上げている。
 それを助長しているのが、プレイヤー達に蔓延する「完璧主義」。
 「味方を一人も死なせず、敵を全滅させて、逃げる敵が落とすお宝も全部回収! お金もMAXまで稼いじゃえ!」
 って、そんなことを目指していたら多分このゲームはクリアできない。
 このゲームは親切にも5ターンに1回セーブが出来、いくらでもリセットができる。仲間の死はさすがにリセットするとしても、それ以外は大目にみようじゃないか、という気持ちでいかないと(不当に)クソゲーになってしまう。
 ゲームって、そんなに完璧にやるもんですかね? 面白ければいいんじゃないの? やめようよ! 完璧主義! というテーマを意図したかどうかは知らないが、そういう意味でも一石を投じる感のあるスゴい奴である。

 というわけで、このゲームは初見で「ピン」とくる奴以外には、経験者が手ほどきしてあげないと面白さを理解できないゲームと言っていい。
 「クソゲーじゃん」と言っていたプレイヤーに深奥を伝授し、「やべえ! おもしれえ!」と思わせられるようになったらこんな幸せなことはない。
 そう思って筆をとった。

 プレイ日記を書くつもりがつい熱くなりこんなことを夜中に書いているのであった。

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