›10 28, 2004

乙川優三郎『五年の梅』★★★★☆

五年の梅

乙川 優三郎

新潮社
2003-09
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椿山 喜知次 霧の橋 蔓の端々 屋烏

 ↑面白いので関連商品も出してみた。

 乙川超先生体験3作目。相変わらず素晴らしい筆致なんですが、ずーっとこの調子だと結構似た作品が増えてこないかと多少不安。
 と言いつつ、読後はアマゾンで全既刊作品を購入いたしました。遅いぐらいだ。

 本集でとくによかったのは、「小田原鰹」。人を蔑んで、憎んで生きてきた鹿蔵が、妻の出奔に始まり、本当に長い時を掛けて変化してゆく。
 人というものの不思議さと、そして存在の偉大さを全身で体感しました。
 『生きる』もそうだったけれど、短編集には表題作よりいい作品がありますね。

 先日の朝日新聞のお薦め本に本作が紹介されてました。見る目あるう! とか。
 乙川先生好きならどうやら山本周五郎・藤沢周平もかなりマッチングしそうなので、乙川先生が終わったら食指を伸ばしてみましょうか。
 特に藤沢周平は今山田洋次とのコラボレーションが熱いですしね。

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